作品概要

嵐(黒い風景)》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1926年から1926年で、フィラデルフィア美術館に所蔵されている。

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《嵐(黒い景観)》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1926年に制作された油彩画である。フィラデルフィア美術館に所蔵されている。

不定形の物体群の出現

タンギーの初期の作品には、具象的モチーフが比較的多く見られる。本作《嵐(黒い景観)》が描かれた1926年、タンギーの作品は現実の風景の描写から離れ、空漠とした空間にいくつかのモチーフが配される象徴的な作風へと移行する。本作《嵐(黒い景観)》では、後にタンギーのライトモチーフとなる不定形の物体群が登場し、これらの物体群は翌年にかけて次第にタンギーの画面を支配していく。

タイトルとの整合性

タンギーのイメージはそれ自体では現物に対応物を持たないので、イメージとタイトルが完全に一致することはないとされているが、風景の描写から離れたとはいえ、本作《嵐(黒い景観)》はタイトルの文字通り、嵐が吹き荒れる黒い空に浮遊する不定形の物体群が描かれている。

イメージの基本構造

本作《嵐(黒い景観)》で出現した不定形の物体群により、タンギーのイメージの基本構造が確立される。以後タンギーは、茫漠として空間に蠢く不定形の物体群、巨大生物の骨や石のような物体群(biomorph「生物的形態」と呼ばれることがある)をひたすら描き続けることになる。

本作《嵐(黒い景観)》が作成された頃は不定形物体群の初期形態が見られる一方で、現実に対応物を持った記号も同時に描かれている。しばらくするとそうした記号は消え去り、不定形物体群が画面を支配しはじめる。1920年代の間は、不定形物体群はアメーバのような形態を示し、数もまばらで空中に浮遊しているものが多かった。その後は次第に確固としたフォルムを備えはじめ、画面に比して巨大化しつつ、より複雑な形態を取り、硬質な無機物あるいは機械を思わせるものとなる。後年、さらに増殖と細分化の兆しが見られはじめ、巨大化、複雑化、増殖化、細分化は極限まで進むことになる。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名嵐(黒い風景)
  • 英語名The Storm (Black Landscape)
  • 分類絵画
  • 制作年1926年 - 1926年
  • 製作国フランス
  • 所蔵フィラデルフィア美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ81.6cm
  • 横幅65.4cm
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