作品概要

無限の分割可能性》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1942年から1942年で、オルブライト=ノックス美術館に所蔵されている。

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《無限の分割可能性》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1942年に制作された油彩画である。オルブライト=ノックス美術館に所蔵されている。

奇妙なタイトル

イヴ・タンギーの作品は、昼とも夜ともつかない、どこともわからない不気味で摩訶不思議な空間で、巨大生物の骨や石のような物体(biomorph「生物的形態」と呼ばれることがある)がひしめきあっているものが多い。つけられるタイトルも奇妙なものであり、見るものをとまどわせずにはおかない。タイトルに日本語の定訳がないものが多く、《無限の分割可能性》は、《無限の可分性》と訳されることもある。

夢と現実の融合

水を集めているボウルから擬人化した影といった、相反する形状の寄せ集めが見るものの注意を引く。今にも倒れかかりそうなペダル、プロペラ、締め金のような3次元のオブジェに夢と現実が溶け合っているようだ。
タンギーの意図は、説明することではなく感覚の誘発を表現することであり、伝達することでもない。タンギーは、潜在意識に依存して絵画の着想を得ていた:「目の前に絵が現れてそれが進んでいくと、思いがけないことが広がっていく」。

何が現実で、何が陰なのか?

フロイトによると、タンギーがシュルレアリスムの手法の1つであるデペイズマン(夢で感じられる見当識障害の状態)を用いることで高まった過度の不安は、精神障害、妄想及び幻覚の様態だったという。タンギーにとっては、それがエネルギーの源であった。
当時のシュルレアリスト(超現実主義者)達は、インスピレーションや解放として狂気を賛美していた。シュルレアリスム運動を率いたブルトンは、夢の中では「存分に殺し、思い切り速く飛び、心ゆくまで愛することができる」と述べている。

ブルトンによる評価

1950年代、ウィーン心理学協会は、精神分裂症の患者のそばにタンギーの絵画群を展示して、そのうち2つを識別することができるかどうかを調べたところ、彼らは識別できなかった(それはシュルレアリスト達を喜ばせる結果となった)。
ブルトンは、いつかタンギーのイメージは「今はまだ理解されていないが、言語によって明らかにされ、人々はじきにわかり、新しい変化に最も適応する」であろうと信じていた。ブルトンは、タンギーを「もっとも純粋なシュルレアリスト」であると評していた。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名無限の分割可能性
  • 英語名Indefinite Divisibility
  • 分類絵画
  • 制作年1942年 - 1942年
  • 製作国アメリカ
  • 所蔵オルブライト=ノックス美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ101.6cm
  • 横幅88.9cm
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