作品概要

眠れる女》は、画家の藤田嗣治によって制作された作品。制作年は1931年から1931年で、平野政吉美術館に所蔵されている。

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《眠れる女》は、エコール・ド・パリの代表的な画家であり、日本画の技法を油彩画に取り入れながら、独自の乳白色の肌と呼ばれた裸婦像を描いた藤田嗣治(1886-1968)が1931年に制作した油彩画である。

モデルとなったマドレーヌ・ルクーとは

モデルとなったマドレーヌ・ルクー(1906-1936)はパリの有名なミュージック・ホール、カジノ・ド・パリのダンサーだった。スレンダーな体躯に、赤毛で面長な顔立ちで、30年代半ばまで中南米や日本で藤田の専属モデルとして数多くの作品に登場する。日本ではシャンソン歌手として活動するが、異国生活の疲労からか心を病んで、1936年に亡くなった。本作はマドレーヌをモデルにした最初の作品だ。

輪郭の線描は迷いがなく、肉づけにより存在感を強めている。1930年代初頭の渾身の作といえる、背景の黒と裸婦の乳白色のコントラストが鮮やかな作品だ。まぶしいほどの白い肌をもつ裸婦があたかも浮き上がるように見る者に迫ってくるようだ。

女のポーズ

構図、色彩とともに連想されるのは《ジュイ布のある裸婦》だが、そういった平面的な裸婦表現とは対照的になっている。ただ敷かれている布地は、藤田の裸婦作品にたびたび登場するジュイ布(フランスの布地)を思わせる。

片手をあげたマドレーヌのポーズは、この作品以外にも転用されている。1947年に制作された涅槃図を連想させる《私の夢》のモデルのポーズは本作から着想を得ているのかもしれない。

裸婦の制作については、喜多川歌麿、鈴木春信など、浮世絵にヒントを得たことを藤田自身が認めている。

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基本情報・編集情報

  • 画家藤田嗣治
  • 作品名眠れる女
  • 英語名Sleeping Woman
  • 分類絵画
  • 制作年1931年 - 1931年
  • 製作国フランス
  • 所蔵平野政吉美術館 (日本)
  • 種類油彩
  • 高さ74.4cm
  • 横幅125cm
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