作品概要

悲しみ》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1882年から1882年で、ニュー・アート・ギャラリー・ウォルソール, イングランドに所蔵されている。

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本作のモデルはクリスティン(シーンと呼ばれる)という32歳の女性である。1882年1月に、ゴッホはハーグの通り5歳の娘マリアを連れて放浪していた彼女と出会った(書簡no.192に最初の記述がある)。彼女は貧しく、妊娠していて、売春婦であった。また、アルコールとタバコの依存症でもあった。ゴッホは彼女を、あわれみをもって介抱し、彼女の方はしばしば彼のモデルになった。本作は同年春、彼女が息子を出産する前に制作されたことが手紙から分かっている。

本作は描画作品の傑作として、また、ゴッホが画家になる決心をしてから2年にわたって行った絵画技術研究の頂点として高く評価されている。

ゴッホは本作を自身でも重要な作品であると言及しており、テオにあてた手紙の中で「自分でこれまでに作ったもののうちでいちばんいいと思う(no.219)」と説明している。1882年7月の手紙ではこうも述べている「ぼくは、ひとに感動を与えるような素描をやってみたい。「悲しみ」はそれのささやかな発端だったし、(…)こうした作品には少なくとも、ぼく自身の心のなかからまっしぐらに出て来たものがある」(no.218)。

小説『女』からの一節、「一体どのようにして1人の女性が孤独となりえるのであろうか?」という問いは、ゴッホの初期の画題に深く根を下ろしている。ゴッホは本作において、彼女を、「貧困によって堕落し、人生に絶望した女性」として描き、そうした人間こそ救済されるべきだという義務感を持っていた。

現在はガルマンリアンコレクションのひとつであるが、当初はサリー・リアンの個人コレクションであった。かなしみには4つのヴァージョンがあることが手紙から分かっているが、現存するのはそのうちの2枚のみである。一方で印刷された作品は、ヴァン・ゴッホ美術館に2作、MoMAに1作、所蔵がある。

基本情報・編集情報

  • 画家フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名悲しみ
  • 制作年1882年-1882年
  • 製作国不明
  • 所蔵ニュー・アート・ギャラリー・ウォルソール, イングランド
  • 種類紙に黒チョークとインク
  • 高さ44.5cm
  • 横幅27cm
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