作品概要

パリ風景》は、画家の藤田嗣治によって制作された作品。制作年は1918年から1918年で、東京国立近代美術館に所蔵されている。

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《パリ風景》は、エコール・ド・パリの代表的な画家であり、日本画の技法を油彩画に取り入れながら、独自の乳白色の肌と呼ばれた裸婦像を描いた藤田嗣治(1886-1968)が1918年に制作した油彩画である。

ヴァンヴ門

大戦末期の1917年から18年にかけて藤田はパリをタイトルにした風景画を手がけている。《パリ風景》もその連作の1つである。エッフェル塔やセーヌ川などパリのモニュメントは画面に登場せず、ひとけのない道や門などが描きこまれている。

画面右下には和欧のサインと在巴里とだけ記載があるが、裏面には「1918年1月、ヴァンヴ門にて」と明記されている。ヴァンヴ門は、当時あったパリの城壁に設けられた門の1つだ。パリは中世以来城壁に囲まれ、第一次大戦当時も巴里傍系の役割を果たしていた。現在ではパリを一周する高速道路になっている。

心の内側をうつした背景

全体がグレー調で、うら寂しい風景になっている。パリの冬につきものの灰色にくすんだ空模様と町の境界に残る旧城壁の土の道をモノクロームでつなげるかのように表現している。この時期に描かれたパリ風景はどれも寂しいが、この作品は特に寂寥感が伝わってくる。冬枯れのなか、人物が三輪車を押している。空も地面も灰色である。

こうした寂寥感は第1次世界大戦がつづくパリの雰囲気によるものだけではないかもしれない。前年にアメリカが参戦したことにより、大戦も終局に向かう時期で、建物や人物よりも、空や地面の背景に気を配ることで、心の内側をも表現しようとしたいたのだろう。

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基本情報・編集情報

  • 画家藤田嗣治
  • 作品名パリ風景
  • 英語名Street in Paris
  • 分類絵画
  • 制作年1918年 - 1918年
  • 製作国フランス
  • 所蔵東京国立近代美術館 (日本)
  • 種類油彩
  • 高さ84cm
  • 横幅103.5cm
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