作品概要
《白い磔刑》は、画家のマルク・シャガールによって制作された作品。制作年は1938年から1938年で、シカゴ美術館に所蔵されている。

「白い磔刑」はマルク・シャガールによって描かれた絵であり、イエス・キリストの張り付けを描写している。シャガールがヨーロッパへ行った後、1938年に制作された。シカゴ美術館に所蔵されている。
この絵は、イエス・キリストとユダヤ人の苦しみを強調している。端には、火のついたシナゴーグ(ユダヤ人の居住する住宅地域)など、ユダヤ人に対して暴力行為が起きている様子が描かれている。中央には、キリストが十字架に張り付けにされ、キリスト自身がユダヤ人であることの象徴として、祈る際に用いるショールを纏っている姿が描かれている。キリストの十字架上の死を描くことにより、世の中を震撼させるような作品となっており、迫害の象徴となってきたユダヤ人が経験してきた多くの苦しみを表現している。
シャガールの絵の多くは、明るく、空想的で、ユーモアあふれ、想像力に富んでおり、鮮やかな色で彩られているが、本作品は主に暗い色調で描かれている。1938年シャガールがパリに住んでいた時に制作された。恐ろしい事件である「クリスタル・ナハト」=「水晶の夜」に対する想いが画中で表現されている。「水晶の夜」は、1938年11月9日から10日にかけて、ナチスドイツ(オーストリア、デーデン地方を含む)で、宣伝大使であるヨーゼフ・ゲッベルスにより行われた反ユダヤ主義暴動である。絵の右上には、リトアニアの国旗が描かれ、左上には、共産主義の赤い旗が描かれている。
ユダヤ人と信頼関係を築いてきたフランシスコ教皇の最も好きな画は本作品「白い磔刑」である。
「イエス・キリストの張り付け」は「磔」になおして下さい。
2021年1月5日 2:38 pm, ID 30716