作品概要

黄色い磔刑》は、画家のマルク・シャガールによって描かれた作品。制作年は1943年から1943年で、フランス国立近代美術館に所蔵されている。

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「黄色い磔刑」は1943年マルク・シャガールにより制作され、フランス、パリの国立近代美術館に所蔵されている。本作品は、シャガールのより有名な作品「白い磔刑」の題目について描かれている。「白い磔刑」は、ユダヤ人であったイエス・キリストの描写を通して、ナチスの大虐殺によるユダヤ人の犠牲者の苦しみを伝えている。

本作品の主な色彩は黄色である。背景色に黄色を用いることにより、火葬場の炎、ユダヤ人がナチスドイツにより強制的に身に付けさせられたダビデの黄色い星の両方を主張している。絵の中央には、キリストは描かれておらず、かわりに律法が書かれた緑色の巻物が大きく描かれている。キリストがユダヤ人が祈る際に用いるショールを纏っていることにより、ユダヤ人としての身分を強調していることがわかる。

絵の細部はヨーロッパの情勢を表している。右側には、炎に包まれたユダヤ人のコミュニティー、火に囲まれて苦しむ人、絵の下の方には、伝統的なユダヤ人の衣服を身にまとうユダヤ教徒、子供を連れて逃げる女性の姿が描かれている。この情況は聖書の物語である「エジプトへの逃避」を連想させる。本作品の他の題目は、「白い磔刑」でも描かれている船の存在である。

「白い磔刑」で描かれている船との重要な違いは、本作品では船が海底に沈む様子が描かれており、1942年に起こったストルマ号惨事に対する暗示であることが明らかである。船を見下ろし、乗客を見守っているキリストの姿から、シャガール自身のヨーロッパからニューヨークへの航海を告げているようにも見える。海面に跳ね上がる魚、山羊が描かれており、旧約聖書の申命記が表現されている。

基本情報・編集情報

  • 画家マルク・シャガール
  • 作品名黄色い磔刑
  • 制作年1943年-1943年
  • 製作国不明
  • 所蔵フランス国立近代美術館
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ168cm
  • 横幅88cm
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