作品概要

ジャン・ロスタンの肖像》は、画家の藤田嗣治によって制作された作品。制作年は1955年から1955年で、カルナヴァレ美術館に所蔵されている。

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《ジャン・ロスタンの肖像》は、エコール・ド・パリの代表的な画家であり、日本画の技法を油彩画に取り入れながら、独自の乳白色の肌と呼ばれた裸婦像を描いた藤田嗣治(1886-1968)が1955年に制作した油彩画である。本作は画家が1950年2月、10年ぶりにパリの地を踏んだ以降の作品である。

モデルのジャン・ロスタンとは

1956年の第5回「時代の証人の画家たち――肖像画の復権」展のテーマは〝肖像画の復権〟だった。藤田は、著名な生物学者で著述家のジャン・ロスタンの肖像を出品した。ジャン・ロスタンの父は、『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた劇作家エドモン・ロスタンで、左手後方に肖像画が描かれている。

ジャン・ロスタンは単性生殖と両生類による奇形を専門に研究しているが、そのほかに科学、哲学に関する一般向けのエッセーも執筆しており、科学普及に寄与したとしてカリンガ賞を受けている。

知性へのオマージュ

藤田は伝統的な肖像画法を踏まえ、生物学者ロスタンが研究室で実験器具や飼育している実験動物に囲まれている姿を描いた。背景には霊長類の骸骨や標本類などがところせましと置かれている。

ロスタンが両生類の研究をしていたためか、手には小さなカエルをのせて、ポーズをとっている。藤田はモデルの肌や衣服、周囲にあるさまざまなモティーフの質感の違いを軽妙な筆致で見事に描き分けている。学者の表情には、画家が感じとった知性へのオマージュが表れている。雑然としたなかで、ジャン・ロスタンの存在感、立体感が力強く描かれている。

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基本情報・編集情報

  • 画家藤田嗣治
  • 作品名ジャン・ロスタンの肖像
  • 英語名Portrait of Jean Rostand
  • 分類絵画
  • 制作年1955年 - 1955年
  • 製作国フランス
  • 所蔵カルナヴァレ美術館 (フランス)
  • 種類油彩
  • 高さ82cm
  • 横幅66cm
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