作品概要
《鳩と小さなえんどう豆》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1911年から1911年で、所在不明に所蔵されている。

「鳩と小さなえんどう豆」は分析的キュビズムの作品であり、1911年(ピカソ30歳)に制作された。
キュビズムでは、よりリアルな環境下で、一方面からではなく、多方面から対象を捉える。対象を視覚的に分解し、抽象的に描写するのが特徴である。ピカソは太線と細線で作品の主題を分解し、再構築している。作品では、フランス・パリにあるカフェにて、鳩がカフェの外に落ちている数粒のエンドウ豆をついばむ様子が描かれていると解釈される。
また、作品の色調は黄土色(オークル)と茶色を基調とされ、視覚的な暖かみがある。
また、「鳩と小さなえんどう豆」は、2010年5月20日にパリ市立近代美術館から盗難された作品5点のうち1点であった。他4点は、アンリ・マティス「田園風景」、アメデオ・モディリアーニ「扇を持つ女性」、ジョルジュ・ブラック「エスタックの近くのオリーブの木」、フェルナン・レジェ「ろうそくのある静物」であり、被害総額は約1億ユーロ(1億2300万ドル)相当であるといわれる。
翌年、犯人は逮捕され、警察に対して盗難した作品5点はゴミ圧縮機で処分したと供述したが、作品は発見されなかった。現在も作品の所在は不明のままである。
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