作品概要
《眠れる少女》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1935年から1935年で、個人蔵に所蔵されている。

「眠れる少女」はシュルレアリスム(超現実主義)の時代の作品であり、1935年に制作された。ピカソの記載より、1935年2月3日に完成したと考えられる。ピカソの愛人マリー・テレーズ・ウォルター(Marie-Thérèse Walter)を描いた作品の一つである。
ピカソにはバレリーナである妻がいたが、マリー・テレーズと密会していたと言われる。作品では、マリー・テレーズの穏やかな寝顔が描かれている。マリー・テレーズは、両腕に顔を乗せて幸せそうに寝ている。寝姿よりマリー・テレーズの若さゆえの純真・無邪気さ、ピカソとマリー・テレーズの親密な関係が伝わる。ピカソは、派手な色彩(黄色、青色、緑色、紫色、赤色)により、マリー・テレーズに対する愛情と身を焦がすほどの情熱を表現している。
また、キャンバスにはマリー・テレーズのみが描かれ、ピカソがいかにマリー・テレーズから目をそらすことができないのか読み取れる。「眠れる少女」は、1939年にニューヨーク近代美術館(アメリカ・ニューヨーク州)にて公開されたが、その後、アメリカ人が所有者(匿名)した。アメリカ人所有者が作品をシドニー大学に寄贈し、2011年、イギリス・ロンドンでクリスティーズ主催のオークションに出展された。作品は、約1350億ユーロにて落札されたといわれる。
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