作品概要
《フランコの夢と嘘》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1937年から1937年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

「フランコの夢と嘘」は、1937年に制作された。ひと続きになった印刷用紙2枚の作品となっている。ピカソが初めて制作した政治的内容の作品であり、《ゲルニカ》などの作品に大きな影響を与えている。
漫画のような18コマ
1コマには画像と付随する散文詩の組み合わせで描かれ、漫画本のような並びで18コマにて構成される。(用紙1枚につき、画像と散文詩の組み合わせが9コマ)1937年1月8日に14コマの銅版画がエッチング(線の表現技法)、アクアチント(面の表面技法)を駆使して完成し、6月7日に4コマを追加した。
1937年6月に追加された画像4コマのうち3コマは、《ゲルニカ》の習作に直接的に関係する。スペイン共和政府の資金調達を目的に、個々の画像をポストカードとして印刷し、1937年世界博覧会のスペインのパビリオンで販売する予定であったが、実現されなかった。
作品では、スペインのフランシスコ・フランコ(Francisco Franco)将軍を風刺している。
ピカソは、1コマごとに、フランコ将軍を異なる容姿で描いている。多くの作家は、フランコ将軍を「高圧的なファルス(jackbooted phallus)」「悪性のポリープ(an evil-omened polyp)」「サツマイモのような頭の奇怪なホムンクルス(小人)(a grotesque homunculus with a head like a gesticulating and tuberous sweet potato)」と例えていたという。
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