作品概要
《役者》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1904年から1905年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

「役者」はバラ色の時代の作品であり、1904?1905年(ピカソ23歳)に制作された。青の時代では悲観的な色彩で憂鬱と哀しみを表現していたが、バラ色の時代では明るい色調でロマンチックな作風に仕上げている。当時、ピカソには金銭的な余裕がなく、新しいキャンバスを購入できなかった為、他の画家が描いた作品の裏側を使用して作品を制作した。
この作品では、戯曲におけるポーズをした曲芸師が描かれている。背景は抽象的に表現されている。1912年から1938年6月まで、作品はポール・フリードリヒ・レフラー(Paul Friedrich Leffmann)氏が所有していた。現在、作品はアメリカ・ニューヨーク州メトロポリタン美術館にて保管されている。
1952年、セルマ・クライスラー・フォーイ(Thelma Chrysler Foy)氏が、父であるウォルター・クライスラー(Walter Chrysler)氏の遺産をメトロポリタン美術館に寄贈した。「役者」はバラ色の時代の代表作であり、専門家によると1億ドル以上の価値があるという。
また、2010年1月25日には、美術講座に参加中の女性がバランスを崩して作品に倒れ掛かり、右下隅を約15センチ破くという事故が起こった。数週間の修復期間を経て、作品は復元された。
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