作品概要
《アンティオコスとストラトニケ》は、画家のジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルによって制作された作品。制作年は1838?年から1840年で、コンデ美術館に所蔵されている。

《アンティオコスとストラトニケ》は、フランスの新古典主義の画家ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルにより1840年に制作された油彩画である。コンデ美術館に所蔵されている。
制作の背景
1834年、オルレアン公フェルディナン・フィリップは、ポール・ドラローシュの《ギーズ公の暗殺》(1834年、コンデ美術館蔵)の対画として本作をアングルに依頼した。同年、アングルはフランスアカデミーの院長となるため、ローマに旅立った。このことが作品制作を遅らせ、アングルは1838年頃にスケッチを開始した。
エグレ・シャルルモン嬢によれば、ストラトニケのモデルは彼女であり、医者はアングルの妻、アンティオコスの腕はイポリット・フランドラン、セレウコス1世はアングル自身がモデルとなった。この作品は、1840年にローマでアシスタントの力を借りて完成した。
主題
描かれている場面は、プルタルコスのデメトリオス1世の生涯に書かれたものであり、また、シケリアのディオドロス、ワレリウス・マキシムスなどの歴史家や作家にも紹介されているものである。
アンティオコスは、セレウコス1世ニカトールの息子であった。彼は父親の新しい妻、ストラトニケに恋をしてしまうが、これを秘密にし、恋による病のために臥せっていた。医師エラシストラトスは、ストラトニケが部屋に入ってきたとき、アンティオコスが激しく動揺し心拍が早くなったので、病気の原因が彼女であることを言い当てた。アンティオコスの父、セレウコス1世は、ベッドのそばで倒れている。
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