作品概要

パフォスのヴィーナス》は、画家のジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルによって制作された作品。制作年は1852?年で、オルセー美術館に所蔵されている。

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神話画ではなく肖像画

タイトルが示すように、この作品は愛と美の女神ヴィーナスを表している。アングルの弟子であり協力者であるアレクサンドル・デゴッフが描いた緑豊かな背景には、古典的な寺院がある。この細部は、キューピッドの存在と同様に、前景の裸体の女性が実際にヴィーナスであることを明白に示している。

しかし、彼のノートの1つでは、アングルは「ヴィーナスのスケッチ、肖像画」と書いており、作品のジャンルを強調するために「肖像」という言葉にアンダーラインを引いている。したがって、これは単純な神話画とはいえない。さらにこのヴィーナスは、楕円形の顔や大きなブルーグレーの目が特徴的な顔立ちであり、アングルが通常好んだステレオタイプの神や女神とはかけ離れている。

モデルについて

モデルとなったのは、裕福な議員の娘、アントニー・バライ夫人(1833-1901)であった。しかしアングルがヴィーナスの裸を、上流階級の女性と認識できる特徴とどのように関連づけたかはわからない。おそらくこれは肖像画がすでに始まった後で依頼がキャンセルされたものであり、その絵を神話の場面に変えたものである。しかし、あらかじめモデルの同意を得なかったとは想像しがたい。

描写

アングルは、ピカソを喜ばせるような歪みを伴う解剖学的不一致を気にかけることなく、ヴィーナスの体を描いている。彼女の背中のラインは非常に湾曲していて、首と左肩の角度は奇妙である。この普通でない身体は、バライ夫人の遠いまなざしと組み合わされ、夢と現実の間のどこかを描いた本作に、奇妙なエロティシズムをもたらしている。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル
  • 作品名パフォスのヴィーナス
  • 英語名Venus at Paphos
  • 分類絵画
  • 制作年不明 - 1852?年
  • 製作国不明
  • 所蔵オルセー美術館 (フランス)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ91.5cm
  • 横幅70.5cm
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