作品概要
《道路を舗装する人々》は、画家のウンベルト・ボッチョーニによって制作された作品。制作年は1914年から1914年で、リディヤ・ウィンストン・マルビン・コレクションに所蔵されている。

《道路を舗装する人々》はウンベルト・ボッチョーニによって1914年頃に制作された油彩画である。この作品はニューヨークのリディヤ・ウィンストン・マルビン・コレクションに所蔵されている。
制作年代をめぐって
この作品の制作年代ははっきりしない。以前は複数の研究者によって1909年の制作だと考えられてきた。この説を支持する研究者の一人であるマーティンは、この作品にはまだキュビスムの影響が十分に現れておらず、デヴィジョニズモ(色彩分割派)の手法にのっとって制作されていると考えている。しかしながら、アルガンとカヴァルヴェージによって編集されたボッチョーニの全作品目録では、様式や形態から1914年の作品だとされ、1988年にニューヨークのメトロポリタン美術館で行われた大回顧展においてもこの年代が支持されている。
作品
ここに表されているのはタイトルの通り、道路を舗装する工事を行う人々である。画面左下には素早く描かれた線によってレンガの目が表される。画面右下ではうずくまった人が右手に金槌を持ってレンガをはめ込んでいる。その左隣にも同様に金槌を持った人がいるが、その上半身はもはや背景と渾然一体となっている。この2人を除いて、後景の事物は様々な色の面と化して、具象とも抽象ともつかない画面となっている。
素描
この作品のための準備素描として、同じリディヤ・ウィンストン・マルビン・コレクションに2展の素描が残されている。一つは画面右下のうずくまる男性のデッサンであり、もう一点はうずくまる男性の背後にわずかに見て取れる、シャベルを使って地面を掘る男性のデッサンである。
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