作品概要

ジェラルド・デ・ライレッセの肖像》は、画家のレンブラント・ファン・レインによって描かれた作品。制作年は1655年から1657年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

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レンブラント晩年の作品。肖像のジェラール・デ・ライレッセ(1641-1711)は、生前、著名な画家、版画家、芸術理論家だった。彼は先天性の梅毒に苦しみ、1690年に失明し、その後に芸術理論活動に集中した。

この肖像画が描かれた1665年には、疾患となっていた鼻の球根上の腫れを見ることができ、レンブラントは妥協のない率直さで彼の不幸な外観をそのまま記録した。

この肖像画では、ジェラール・デ・ライレッセ氏の静かな威厳とその空気感まで表現され、レンブラントの特徴でもある光と影の演出が顔を照らし出している。
ライラッセが初めてレンブラントに会ったのは25歳と言われている。その時レンブラントは60歳に達しており、すでに以前のような創作意欲も衰えていた。ライレッセはこの絵画の名声を得た巨人に会ってすぐ、レンブラントのスタイルに対して疑問を持ち、後にライレッセは芸術理論上、レンブラントとは反対の立場から、レンブラントの影の表現を「キャンバスに浮いた泥泡」と酷評もした。

ライラッセの芸術理論では、絵画における身体の表現は、写実性と人体の均衡において、視野(パースペクティブ)の諸規則の中で整合されることが重要であった。

レンブラントは、この古典的な芸術理論を熟知していたが、諸規則に絵画を限定しようとはしなかった。レンブラントが残した肖像画や、特にそのデッサンを見ると、芸術理論上の諸規則より、レンブラントの目に映ったありのままの描写がある。レンブラントは写実性のある「リアリズム」より、むしろ自然に感じられる「ナチュラリズム」を描いた。

この肖像画では、表情の鼻に出来た腫れも写実的に描きながら、背景や机上の細部を省略し、光と影で奥行きの中から、ライラッセの顔を照らしている。その表情には、レンブラントの同情的な想いが読み取れる。

基本情報・編集情報

  • 画家レンブラント・ファン・レイン
  • 作品名ジェラルド・デ・ライレッセの肖像
  • 制作年1655年-1657年
  • 製作国不明
  • 所蔵メトロポリタン美術館
  • 種類油彩
  • 高さ112.7cm
  • 横幅87.6cm
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