作品概要

夜の風景Ⅰ》は、画家のピエト・モンドリアンによって制作された作品。制作年は1908年で、個人蔵に所蔵されている。

詳細な画像を見る

《夜の風景Ⅰ》は1908年ごろに描かれたとされ、その頃、亡くなり名声を受け始めたゴッホの画法に影響受けたと言われている作品である。

突然訪れた転機

ローマ賞を逃したことをきっかけに、以前まで描いていたような現代的なモチーフから古風な風景画を描き、大衆からの人気を得ることに奮闘していたモンドリアンだったが、転機が訪れる。

1906年頃、没後間もないフィンセント·ファン·ゴッホに、芸術通たちが初めて熱狂を示した。以後モンドリアンは、過去のテーマのみに目を向けるだけではなく、巨匠たちの作品の模写も始めたモンドリアンは1907 ~ 1908年に本作を描いた。ここに描かれた空には、ゴッホの作品が元になったとしか思えないフォルムが見られる。こうした空に渦巻くような雲の形態は、ゴッホが自らの自然体験に基づく幻想を表現するのに用いたものであった。波のようにうねる暗い雲を見れば、1889年アルルの「星月夜」は、ゴッホにはまるで眩暈のように、あるいは襲いかかる海のように感じられたことがわかる。

大画家への憧れ

そこでモンドリアンがこのフォルムを自分の作品に取り入れたということは、自分が知覚した世界に没頭して生きたゴッホのような芸術家に、彼がどれほど憧れていたかがわかる。ゴッホの引用は本作において、もはや作者の自然体験を物語るものではない。むしろそれより、大画家になりたいというモンドリアンの希望と意志を顕著に表している。これは、彼のような才能ある画家がなぜあれほども長く、大衆の需要に即した作品を描き続けることができたのか、という説明にもなる。彼自身は実際には、先輩の大画家たちのように人生を真実に美しく描写することのできる画家になりたいと望んでいた。実のところモンドリアンの要求と「購買力のある一般大衆」の要望との違いは、ただモンドリアンの事実に対する認識にあった。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家ピエト・モンドリアン
  • 作品名夜の風景Ⅰ
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年不明 - 1908年
  • 製作国不明
  • 所蔵個人蔵
  • 種類油彩
  • 高さ35.6cm
  • 横幅50.2cm
  • 投稿日
  • 編集者
  • 夜の風景Ⅰの感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。