バラの死

革命の時代を生きた画家

典型的な新古典主義の画家、ダヴィッドの記念碑的な作品は、おそらく伝統的歴史画の最後の勝利だったといえる。ファッショナブルなグレコ・ローマン様式を採用したダヴィッドは、こうした古風な主題を啓蒙主義の哲学と混ぜ合わせ、道徳的な模範を作り出した。

彼の直線は、当時の政治を反映した物語を劇的に描いた。ダヴィッドは当時の最高の画家として、ルイ16世の君主制、革命後の政府、およびナポレオン・ボナパルトに仕えた。これらの治世には根本的な違いがあったにも関わらず、である。ダヴィッドはまた、ドミニク・アングルやフランソワ・ジェラールといった弟子を抱えた重要なアトリエを運営した。

若き革命家の死を描いた作品

この絵画は1793年に仮国会より依頼されたものであるが、決して完成しなかった。1779年生まれのジョセフ・バラは、1793年にジャレの戦いにおいて殺害され、「革命殉教者」と称された。ロベスピエールはパンテオンにて彼に名誉を授け、ダヴィッドに彼の絵を描くように要請した。その後、若い革命家アグリコル・ヴィアラがアヴィニョンで死亡した。ロベスピエールは彼をバラに関連づけ、同じ日に両者に敬意を表することにした。

肖像画の中でダヴィッドは、死の瞬間に胸に三色の円形章を掲げた若き革命家という、ロベスピエールの演説通りの描写をしている。バラの裸体は、永遠の英雄としての役割を強調する滑らかさと純粋さでもって描かれている。