作品概要
《アントワーヌ・ラヴォアジエと妻の肖像》は、画家のジャック=ルイ・ダヴィットによって制作された作品。制作年は1788年から1788年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

《アントワーヌ・ラヴォアジエと妻の肖像》は、フランスの画家ジャック=ルイ・ダヴィットにより1788年に制作された作品である。メトロポリタン美術館に所蔵されている。
モデルについて
アントワーヌ=ローラン・ド・ラヴォアジエ(1743-1794)は、徴税請負人、科学者のキャリアを歩んだ人物である。徴税請負人の娘の夫であったことは、最終的に彼を死刑へと導くことになった。
近代化学の父と称される彼は、燃焼現象を研究するために、水素、酸素、窒素の性質を分析した。1789年には最も有名な作品「化学原論」を発表した。この本の図版は、妻の手によるものであった。同年、貴族階級の補足代議員に就任し、1790年に新度量衡法設立のための制度改革に取り組んだ。1791年に国家財政委員となり、財政改革を起草した。1794年、革命政府により元徴税請負人が逮捕された際、ラヴォアジエを含む28人が裁判にかけられた。ラヴォアジエは、ギロチンにより処刑された。
ダヴィッドの弟子でもあった夫人
ラヴォアジエは1771年にマリー=アンヌ・ピエレット・ポールズ(1758-1836)と結婚した。夫人は、科学者の夫の助手となった。
この記念碑的な肖像画の中で、ダヴィッドは仕事中の夫婦を描いている。左のアームチェアにある画帳は、ダヴィッドの弟子であったラヴォアジエ夫人の才能を示唆している。テーブル上にある科学装置は、現在フランス国立工芸院にある。
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