作品概要
《ブリッジス家の人々》は、画家のジョン・コンスタブルによって制作された作品。制作年は1804年から1804年で、テート・ブリテンに所蔵されている。

この団体の肖像画は、銀行家であり商人でもあったジョージ・ブリッジスと、その妻メアリー、および8人の子どもたちが描かれており、コンスタブルがこれまでに制作した中で最も大きな肖像画の一つである。
彼らがいるのは恐らく、1790年頃にブリッジスが建てた、エセックス州ローフォードの家の客室と思われる。窓を覗けばローフォード教会が見える。
両親の存在
コンスタブルの初めての肖像画は、両親のたゆまぬネットワーク作りの結果として生まれた。ジョージ・ブリッジスは、銀行家であり、ミストレイ港の借地権を持っていたが、そこにコンスタブルの母、ゴールディンが借りていた波止場があったのだ。
彼はコンスタブルの両親にとって、自分の息子の利益のために制作依頼をしてくれるよう、確実に頼みやすい存在だった。結果として、絵がどこか堅苦しくぎこちない感じになってしまっていても、驚くことではない。とりわけ、若きコンスタブルが制作のため、エセックスにあるブリッジスの家に、数週間滞在しなければならなかった事実を考えればなおさらだ。
オルガンの少女
二つある下書きの中で、オルガンの周りにいる女の子たちは、完成した絵よりも著しく生き生きと描かれていた。また、十人のそれぞれの姿が十把一からげにまとめられている中で、一人だけは明らかに目線を逸らしている。
これらの不自然さは、コンスタブルの肖像画に対する姿勢の鍵となる一面を明らかにしている。つまり、彼が好きな人を描いていた場合(実際、年上の方のブリッジス嬢に夢中になるわけだが)、絵は滑らかで自然と意気揚々としたものとなったという点だ。一方、彼がモデルに興味が無い場合、肖像画は単調でくすんだものとなりがちだった。
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