作品概要
《裸足の少女》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1895年から1895年で、ピカソ美術館に所蔵されている。

本作品はピカソは14歳のときに描いた作品である。「新古典主義時代」の輪郭の原型と言わせ、穏やかで素朴な少女の表情を見事に表現し、批評家達を唸らせた作品である。
作品に描かれた少女は真っ赤なワンピースを着用し、両手を膝の上に置いて椅子に座っている。この少女はどこにいたのか、もしかすると木の床に暗い壁ということから、ピカソ達が住んでいた自宅なのかもしれない。
少女の瞳は大きく真っすぐ前を見ており、10代の少女にしては手足がどっしりして大きく描かれている。それによって安定感が出て生命力に満ちている。ピカソにはコンチータという幼い妹がいた。この頃コンチータはジフテリアにかかってしまったが、長い看病の末、家族の祈りもむなしく亡くなってしまった。
多くのピカソの作品は美術コレクター達に売られたり、美術館に贈られたりしたが、ピカソは本作品だけは手放さず、晩年まで自身の手元に大切に置いていた。作品の中の少女にコンチータを投影したのかどうかは不明だが、ピカソにとってそれだけ思い入れの強い作品だったのだ。幼くして亡くなってしまったコンチータに強い生命力を与えたいと思って少女の手足を大きく描いたのかもしれない。
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