作品概要
《ヌード、観葉植物と胸像》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1932年から1932年で、テート・モダンに所蔵されている。

愛人テレーズをモデルに
ピカソは、1932年、当時の愛人であったマリー・テレーズ・ウォルターをモデルに、本作をたった1日で仕上げた。
背景が青とライラック色で描かれているのが印象的な作品である。全体的にしなやかさなラインで描かれており、そのカーブは観葉植物フィロデンドロン、テレーズの身体、彫像を見事に表現している。
彫像の部分には影がかかっている。後ろに見えるカーテンによる影なのか、もしくはテレーズの内面を表しているとも推測される。
またこのカーテンと観葉植物フィロデンドロンは、ピカソとテレーズの秘密の愛人関係を暗喩するものとされている。
1億650万ドルでの落札される
本作品は60年近くもの間、シドニー・F・ブロディ、フランシス・ブロディ夫妻の個人コレクションであった。夫妻はロサンゼルス在住の絵画コレクターである。
1961年、一度だけピカソ生誕80周年記念として公開され、関係者の間で「幻の名作」として知られていた作品である。
2010年5月4日、ニューヨークのクリスティーズでオークションに出品され、手数料を含めて1億650万ドルで落札された。この価格は、後の2012年5月2日にムンクによる《叫び》が1億2000万ドルで売られるまでの間、絵画作品のオークションでは最高売買額だった。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。