作品概要
《自然の中のヒエロニムス》は、画家のアンニーバレ・カラッチによって制作された作品。制作年は1591?年から1591?年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

兄と従兄弟と共にカラッチ一族として活躍した
アンニーバレ・カラッチは16世紀後半から17世紀初頭にイタリアで活躍した最も重要な画家のひとりである。カラッチの従兄弟であるルドヴィコと実兄アゴスティーノと一緒に、「絵画の改革」と名づけられた決定的な役割を果たしたのだ。
彼らは自然を理想としてバロック絵画に大きな影響を与えたカラバッジョのような表現を目指すため、学校も設立した。カラッチは影響力があり、北イタリアと中央イタリアのデザインの原則を組み合わせた美的感覚の意図を説明することができる作品を生み出してきた。
エッチング技法を習いそれを反映させた作品
又、兄であるプロの彫刻家のアゴスティーノは、もともと建築家として教育を受けて育った。彼から彫刻刀を使うように訓練されたカラッチは、すぐにエッチングという素早く流動的な筆の動きを彼の絵画に取り入れたのだ。ここでエッチング溶剤の即時性はヒエロニムスの象徴である表現に富む強さの一因となっている。
ヒエロニムスは絵画の題材にされるほど有名な人物であり、初代ラテンの教父
ヒエロニムスとは初代ラテンの教父で聖人である。ギリシャ語聖書から、新約聖書にラテン語の統一を行った人物である。彼は自ら進んで苦行をして、神のビジョンを経験した。ヒエロニムスは修道院に入り込んだライオンの足に刺さっていたトゲを抜いてあげたという伝説があり、多くの絵画の題材としても有名な話である。
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