作品概要
《目撃者となる洗礼者ヨハネ》は、画家のアンニーバレ・カラッチによって制作された作品。制作年は1600?年から1600?年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

ヨハネが書いた福音書に基づいて描かれたシーン
この素晴らしい絵画のテーマはヨハネの福音書の「翌日、洗礼者ヨハネは彼の元へやってくるキリストを見て世の中の罪を取り除く神の子どもを見なさい」という言葉に基づいている。この出来事はキリストがヨハネから洗礼を授かる前置きである。
カラッチは宗教的または神話的な物語が田園詩の舞台へと自然が想像によって変化する景観の流行りを取り入れ始めたのだ。この美しく残された作品はイタリアのパルマにあるファルネーゼ家のコレクションとして1678年に記載された。
洗礼者ヨハネは赤いラクダの皮でできた布を身に着け、ヨルダン川にあるいくつかの岩に膝をついている。片手には葦の十字架を持ち、見るものに向かって遠くの道にいてこちらに向かってくる人物であるキリストを指さしている。
ファルネーゼ宮殿の装飾天井画を手掛けているときと同時期の作品
《目撃者となる洗礼者ヨハネ》は丁度カラッチがファルネーゼ宮殿の装飾天井画を手掛けていた1600年ごろに描かれたものである。そして、ローマ彫刻のカラッチの研究から得られたヨハネの様式化された頭部は、彼の特徴的な大きな目で説明がつくだろう。
ローマにあるドーリア・パンフィーリ美術館にあるカラッチの《風景の中のマグダラのマリア》の風景と人物のスタイルが類似点を持っている。1971年にポズナーが始めた最近の研究では、元々どこに帰属していたのが疑問が持たれている。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。