作品概要
《聖なる家族と洗礼者ヨハネ》は、画家のアンニーバレ・カラッチによって制作された作品。制作年は1600?年から1600?年で、イギリスに所蔵されている。

有名な作品であり、モンタルト枢機卿のために描かれた
この小さくも信仰的な《聖なる家族と洗礼者ヨハネ》はアンニーバレ・カラッチの作品の中で最も有名で複製された絵画の一つで、ローマの画家や彫刻家の主要な後援者であるアレッサンドロ・ペレッティ・モンタルト枢機卿のために作られた。
ルネサンス期の画家コレッジョからの影響を受けた作品
《聖なる家族と洗礼者ヨハネ》の中で、マリアはもがきまわる彼女の赤ん坊を抱いてバランスをとりながら、その広い視線がこちらを向いて挨拶しているようだと私たちに想像を与えてくれる。
聖ヨハネは、集中して注意を払いながら元気な子供達に応じている。マリアの柔らかく塗られた肉体と子供の丸みを帯びた形、巻き毛、さざ波の様な優雅な服の生地はルネサンス期に活躍したイタリアの画家、コレッジョの例を反映している。
バロック様式を適用させていき確立したカラッチ
カラッチの《モンタルト・マドンナ》とは人目を引くバロック様式を適用した最初の作品の一つである。バロック様式とは、カラッチがローマで1600年のまさに直前にいくつかのファルネーゼ宮殿のフレスコ画を描き、そこで確立されたものである。
バロック様式とは建築や彫刻、絵画などの芸術において複雑さや多様さを特徴とした豪華な装飾をさす。後に登場するオランダの画家ヨハネス・フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》もこのバロック様式を取り入れた絵画で有名な作品である。
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