作品概要

肉屋の少年》は、画家のシャイム・スーティンによって制作された作品。制作年は1919年から1920年で、個人所蔵に所蔵されている。

詳細な画像を見る

血で覆われた作品

全てが鮮やかな血のような赤で、その少年はゆがんだ不愛想な顔で、赤い濡れたコートを着ている。生肉のように見える背景は、インパスト技法で描かれている。

この少年は、血で体を洗った殺人鬼のようである。黒い目は様々な問題を抱えているように見える。片目はぞっとするような丸い穴で描かれ、その顔はピンクと赤と白で描かれた血の塊のようである。筋になっている深紅の血で、かつて白だったであろう上着がずぶぬれになっている。

彼の後ろは真っ赤な血の海である。彼は肉でできた人間、つまり生きた血肉のぎらぎら輝くゴーレム(ユダヤ教の伝承に登場する自分で動く泥人形)なのである。

戦争の影響

スーティンは、1919年から1920年の間にこの血肉モンスターを描いた。第一次世界大戦でフランスの芸術界も疲弊している頃だった。本作は、戦争による精神的影響を描いたものであろう。動物の虐殺と人間のそれとの間の類似点を描いているように見える。この残酷な若者は、戦場の第一線から帰ってきた者かもしれない。

時代背景とスーティン作品の需要

そんな時代でも絵画商人たちは最新の作品を切望しており、スーティンの実直さは、商業的にありがたいものだった。1919年に流行したのは、逆に古典的なものであった。腐敗した前衛芸術とは一線を画す、控えめで比喩的な作品であった。絵画商のポール・ギョームは、スーティンのある意味「伝統的」な肖像画を発見し、その保守的な作品に投資をしたのである。

*インパストとは、カンバスに厚塗りされた絵具の盛上がりや,絵筆またはパレットナイフの跡がはっきりわかるほどの画面上の絵具の凹凸をさす。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家シャイム・スーティン
  • 作品名肉屋の少年
  • 英語名Butcher Boy
  • 分類絵画
  • 制作年1919年 - 1920年
  • 製作国フランス
  • 所蔵個人所蔵 (不明)
  • 種類油絵
  • 高さ65cm
  • 横幅54cm
  • 投稿日
  • 編集者
  • 肉屋の少年の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。