作品概要

道を歩く子どもたち》は、画家のシャイム・スーティンによって制作された作品。制作年は1938年から1938年で、不明に所蔵されている。

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一見平和な情景

本作のように晴れた日に牧草地の真ん中の砂の道を歩いたり、《嵐の後の下校風景》のように学校から帰ってくる時の様子は、本来平和でリラックスしていて爽やかな情景である。

スーティンの意図

しかし本作でスーティンは、自然を人間のニーズや好みからかけ離れて表現しただけでなく、人間の認識や好みに合う情景では描いていない。本作を観ていると、自然の意志の強いパワーを感じる。

それは、視覚的な期待だけでなく人間の安全や安心を脅かす地球温暖化をも拒絶しているような自然のパワーである。

環境破壊への警告

スーティンは20世紀の前半ですでに、人間の自己満足で貪欲な態度に対し、自然環境は厳しい反応をすると予言しており、自然の反応はときに敵意だらけで脅かすような危険な存在だと表現していた。

空と大地の表現

本作の空を見てみると、怒りに満ちていて、口答えする森に対する攻撃の感情が表れているかのようである。森が雲を攻撃しているかのように描かれている。そして、子どもたちは、空と大地の喧嘩から逃れようとしているように見える。しかし同時に絵を見ている人間たちを遠回りさせるようにしているかのようでもある。

構成の意図

絵の構成だが、中央には背景としての森があり、道が人間の世界に向かって草地の間を縫って描かれ、それはまるで、子どもたちが自然から人間に逃げ込んでいるようでもあるが、しかしまた自然の脅威か人間の脅威か、どちらも危険ははらんでいるというように示唆しているのかもしれない。

子どもたちが自然と人間の二つの危険の間に「とらわれているか」のようにスーティンが感じ、その意図に彼らは「捕まえられて」しまったのだろうか?

道が導くもの

道は、絵の中でもうすぐ途絶えそうだが、それはまるでスーティンと同時代の鑑賞者の場所に向かっているのではなく、私たちが今日見ているこの時代や、さらにその先の時代に焦点が当たっているかのようではないか。

彼は、先の未来の人々を含んだ複合的な鑑賞者に向けて表現しているのかもしれない。そして自然の怒りの復讐が危険だという警告をし、彼がすでに危惧していた自然災害の危機を人間や世界に知らせる意図があったのではないだろうか。

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基本情報・編集情報

  • 画家シャイム・スーティン
  • 作品名道を歩く子どもたち
  • 英語名Children on the Road
  • 分類絵画
  • 制作年1938年 - 1938年
  • 製作国フランス
  • 所蔵不明 (不明)
  • 種類油絵
  • 高さ55.2cm
  • 横幅38.7cm
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