作品概要

エイのある静物画》は、画家のシャイム・スーティンによって制作された作品。制作年は1924年から1924年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

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スーティンにとっての肉体

スーティン(1893-1934)は、ロシアに生まれ、その人生の大半をパリで過ごした。その中で多くの死んだ動物の絵を描いている。しかし動物の肉体それ自体は、彼にとって全作品を通しての主要なメタファーの被写体ではない。

独特な画法の意味

スーティンは作品を通して、官能性だけでなく、犠牲、苦悩、処刑、寛大、苦難というテーマを探究している。スーティンは絵の具を分厚く渦を巻いて塗るのだが、それは描写に重きを置いているのではなく生命力を描いており、彫刻の力強い浅浮彫りのようになっている。

彼の作品はみずみずしく流動的で動き出しそうであり、その表面には、ねじれた平面や鮮やかな筆づかいが、何かを生み出し同時に消し去ったりする。その彼の表現力を借りて、ひとつの世界が出現し、形を作り、開かれバラバラになるのを私たちは見ることができるのである。

本作の特徴

本作《エイのある静物画》(1924)は、「肉」を切り開いた様を描いた傑作である。これは1728年にシャルダンが描いた《エイ》に基づき描かれている。そのテーブルは粗野にゆがんでいる。丸まった白いテーブルクロスは黄色がかった緑色に描かれており、その描写により、肉が腐敗していて、立っている陶器や水差しが波に投げ出されてひっくり返りそうな印象を持つ。

その上に広がっているのは、切り開かれたエイの光っていて時に透き通って見える体や、流れ出る内臓が赤い血のような色の大量のトマトと混ざり合っている様である。ここでもまたスーティンは、エイが生贄となり、生きたまま解剖を行なっているのである。解剖するのは動物だけでなく、絵画そのものが「肉」で、その絵画の窓をあけるかのように被写体を切り開くのである。

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基本情報・編集情報

  • 画家シャイム・スーティン
  • 作品名エイのある静物画
  • 英語名Still Life With Rayfish
  • 分類絵画
  • 制作年1924年 - 1924年
  • 製作国フランス
  • 所蔵メトロポリタン美術館 (アメリカ)
  • 種類油絵
  • 高さ81cm
  • 横幅100cm
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