作品概要

瞑想する哲学者》は、画家のレンブラント・ファン・レインによって描かれた作品。制作年は1632年から1632年で、ルーブル美術館に所蔵されている。

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「RHL-van Rijn」との記名と1632年の年号記入がなされており、この年はレンブラントがライデンからアムステルダムへと移住した年でもある。近年の研究は、この絵画が旧約聖書トビト記の「息子トビアスを待つトビトとアンナ」を描いたものではないかと提唱している。
18世紀中庸にパリへと齎されたこの絵画は、ルーブル宮の王室コレクションに加えられるまで、貴族の手を転々とした。

主題と思しき物事と、技巧を凝らした陰影法、複雑な構図などはフランス人の好みに合ったようで、19世紀から20世紀に渡って、サンド、ゴティエ、ミシュレ、プルースト、ヴァレリー、バシュラール、クローデル、ハクスリーら多くの文学者がこれについて何がしかの文章を残している。現代でも、哲学の表象や、異教的・オカルトな文脈上のイメージとしてインターネットに顕在する。

木製の螺旋階段を中央に据えた部屋の左右に二人の人間が遠近法によって描かれる。古色蒼然とした印象を与えるアーチ状の組物に、石、煉瓦、木材が使われている。直線、曲線、円、放射線を多用する点で、この絵画はレンブラントの作中最も「図形的」な作品である。構図の中心にある階段や籠受けに見られるように、曲線が直線をまとめていると言える。一人の老人が窓際のテーブルに座り、うつむいて膝の上で拳を握る。他方で一人の老婆が竈の火加減を見ている。現在は画材の風化で観ることができないが、階段の途中に籠を抱えた女性が絵の真正面を向いている姿が描かれており、18世紀から19世紀にはそれが見えたという。
『哲学者の瞑想』と言う表題が人口に膾炙した割に、この絵画にはその表象である本、地球儀、科学的な装置などの明確な描写は見受けられず、17世紀には錬金術と主題との関連性が噂されたが、フランスの芸術史家クラルクにより、この絵画はレンブラントが好んだ旧約聖書のトビト記に由来するものだと論じた。後年レンブラントの作風を模した他者の絵との混同がこれらの結果を招いたという。

基本情報・編集情報

  • 画家レンブラント・ファン・レイン
  • 作品名瞑想する哲学者
  • 制作年1632年-1632年
  • 製作国不明
  • 所蔵ルーブル美術館
  • 種類油彩板絵
  • 高さ28cm
  • 横幅34cm
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