作品概要
《ザ・サンブラインド》は、画家のフアン・グリスによって制作された作品。制作年は1914年から1914年で、個人に所蔵されている。

《ザ・サンブラインド》は1914年にスペイン人の画家ファン・グリスによって描かれたパピエ・コレである。
絵の構成
絵にはさまざまなメディアが使用され、複数の肌目がキャンパスの表面全体で戯れている。ベネチアンブラインドの隙間からの光がワイングラスを照らし、またその影が木製テーブルに落ちているのが特徴だ。黒と灰色の平坦な面は、グラスの表面の光と影の領域を示している。白と青のチョークを卓上のコーナーやブラインド、グラスの周りに注意深く点描することで半透明の効果を出している。
モチーフは上、そして横からの視点から表現されており、構成は絵の中央、側部、底部へ向けて描かれている黒と木炭色の部分によって形とバランスが取られている。パレットには涼しげな静寂があり、落ち着いた雰囲気のインテリアセッティングを演出している。
作品を描いた時期と傾向
グリスは1914年の6月下旬から10月にかけて滞在していたピレネ・オリエンタルのコリウールでザ・サンブラインドを描き上げており、創作は主に9月〜10月に行われた可能性が高い。グリスは1913~14年に最も沢山パピエ・コレやコラージュの作品を生み出しており、それらは合理的でリズミカルな構成をつくる、正確に鋭く描かれた幾何学的なモチーフが特徴となっている。
コリウールにいる間、グリスは積極的にキュービストの同僚であるジョルジュ・ブラックとピカソによって確立された技術を取り入れ、パピエ・コレとグアチェで創作をしていた。静物のアレンジメントにおける実在の新聞の断片の使用は、この期間にグリスが描いた他のパピエ・コレも見られ、統合的キュービズムの静物としてザ・サンブラインドはピカソの《ヴュー・マルクの瓶、コップ、ギター、新聞紙》に類似している。
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