作品概要
《石割り人夫》は、画家のギュスターヴ・クールベによって制作された作品。制作年は1849年から1849年で、ドレスデン美術館(1945年に焼失)に所蔵されている。

石割り人夫は平凡な2人の農夫を描いた1849年の作品である。クールベは明白な感情を用いて描く代わりに、とても若い農夫と年老いた農夫を描くことで、苦難と強度の疲労を表現している。尊厳を持って彼らを描くことで、農夫への同情と上流階級に対する嫌悪を示している。
社会主義者も評価
この作品は1945年にドイツのドレスデンでの爆撃で破壊されてしまったが、クールベにとって最初の傑作であった。社会主義者のプルードンはこの作品について、農民社会の象徴であると述べている。しかしクールベにとってこの作品は、2人の農夫が道のそばで石を砕いているという単なる記憶であった。彼は友達の芸術批評家フランシスウェイとシャンフルーリに、「その瞬間にその場で描くためのアイディアを得るような、完全な貧困に出会うことは滅多になかった」と話していた。
農夫の現状を描く
この絵は砂利に変えるために石を砕いている2人の哀れな農夫から構成されている。彼は2人を自分のアトリエに呼び、ポーズをとらせてこの絵を描いた。年老いた農夫は長年の仕事で固くなった機械を使っている。彼の日焼けした頭には汚れと雨で黒くなった麦わら帽子が被されており、腕にはリネンのシャツが着せられている。赤いストライプスのベストにはタバコのポーチが描かれている。膝には休むための麦わらのマットが敷かれ、自分たちで仕立てた彼の重いズボンには、青い使い古した靴下とひびの入った木のサンダルを通して大きなつぎはぎがある。 その男の後ろにいるのは壊血病に苦しむ15歳くらいの少年である。何枚かの汚れたリネンの布は腕や脇が晒された彼のシャツである。
地面には彼らの持ち物が散らばっている。レンガ箱、ストレッチャー、くわ、お昼ご飯のスープが入った粗野な鍋、紙に包まれたひとかけらの黒いパン。日光に照らされたこの道端の水路で私は何もできることがなかった、とクールベは友人に述べている。
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