作品概要
《墓地の入り口》は、画家のカスパー・ダーヴィト・フリードリヒによって制作された作品。制作年は1825?年から?で、絵画館に所蔵されている。

《墓地の入り口》は、ドイツのロマン派の画家、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒによって、1825年前後から制作された油彩画である。絵画館に所蔵されている。
風景画家フリードリヒ
無限の経験を捉えようとした画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒは、鑑賞者に立ち向かう素晴らしい作品を描いた。フリードリヒは、伝統的には重要とみなされていなかった風景画というジャンルを選択し、深い宗教的、精神的意味を作品に吹き込んだ。自然界の威厳は神の壮大さを反映するに過ぎないと信じ、神聖な美しい力を伝えるために、太陽のある景色や霧の広がりを特徴とした絵画を制作した。
頻繁に描かれた墓地のモチーフ
フリードリヒは、幼年期に事故で弟を亡くしたことにより、うつ病を患っていた。病が一時的に回復した後にフリードリヒが絵画制作を再開したとき、彼の私生活には暗闇の影が迫っていた。それは彼が後に被ることになる苦しみ、彼を早逝に至らしめた脳卒中の予兆であった。1835年に脳卒中を起こした画家の体には、後遺症として麻痺が残ることになる。
おそらく1825年に制作が開始されたが、未完成のまま残っていたこの《墓地の入り口》のように、墓地のモチーフは、この時期より彼の作品により頻繁に出現し始める。
入り口の向こうに、うっそうとした森に囲まれた墓地が広がっている。この印象的な入り口は、ドレスデンのトリニタティス墓地のものに基づいている。
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