作品概要

氷の海》は、画家のカスパー・ダーヴィト・フリードリヒによって制作された作品。制作年は1823年から1824年で、ハンブルク美術館に所蔵されている。

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破壊の場面

鮮やかな青空を背景に描かれた絵の焦点は、氷塊と岩礁に衝突した船の残骸である。画面右側に、船体の一部が壊れた氷塊の間から顔を出している。

この象徴主義の絵画は、政治的、自伝的、精神的なレベルで解釈されてきた。確かに、この破壊の場面は、より深い意味を暗示している。作品は歴史的または文学的な情報源とは関連していない。

様々な解釈

政治的には、ドイツ政府に対する声明と見なす見解もある。ノルベルト・ヴォルフ博士は、以下のように述べている。

「船は、極地の氷の塊にゆっくりと砕かれている。人が生活している痕跡がないことは、大規模なカタストロフィとしての悲哀のメタファーとして理解できる。このカタストロフィは、メッテルニヒの下にあるドイツを脅かす圧倒的な”政治的な冬”に対する象徴的な抗議と結びつく」

他の学者は、「子供時代の事故で最愛の弟を失ったことへの言及」といったように、自伝的に作品を解釈している。フリードリヒ自身が氷の中に落ちてしまい、彼の弟はそれを救うために死んでしまった。彼は後年、幼年時代の悲劇と折り合いをつけ、喪失と死の運命という問題を反映する作品を頻繁に描いた。

強大な自然

普遍的かつ、強力で容赦のない自然の手による人造船の破壊は、フリードリヒの自然界への賞賛と畏敬の念と合致している。冷たい海が広がるこの領域では、人間の大胆さと自信は、氷の巨大な力によって、まるで子供のおもちゃのように叩きつけられている。人間は、コントロールできない強大な力の前では非常に小さな存在である。

評価

この作品は、最初は容易に理解されず、評価されなかった。このような破壊の場面が絵画的に描写されなければならない理由の説明もなく、絵画は明白に道徳化されるべきであるという鑑賞者の期待にも応えることができなかった。同時代人の多くは、この作品を理解することができなかった。

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基本情報・編集情報

  • 画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
  • 作品名氷の海
  • 制作年1823年-1824年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵ハンブルク美術館 (ドイツ)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ96.7cm
  • 横幅126.9cm
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