作品概要

王立音楽院にて》は、画家のジェームズ・アンソールによって制作された作品。制作年は1902年から1902年で、オルセー美術館に所蔵されている。

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皮肉を込めた演奏会

1880年、ブリュッセルがワグナー主義の中心地になっていたこのとき、ジェームズ・アンソールもリチャード・ワグナーの音楽に出会った。彼はワグナーの音楽から着想を得て《ワルキューレの騎行》(個人所蔵)を1883年に制作した。アンソールはワグナーの勇壮な精神は彼の心に深く染み入り、《ワルキューレの騎行》もその影響が色濃くうかがえる作品だ。

《王立音楽院にて》は1880年代後半の絵で、皮肉っぽいあてつけをしていてそれでいてユーモアが感じられる作品の1つだ。

徐々にだがアンソールの作品の中でベルギーの社会は攻撃の対象になっていた。海水浴客、芸術家を支持しない美術評論家、裁判官、医者、警察官、演奏者、そしてうぬぼれの強い熱狂的な芸術愛好家もやはり例外ではなかった。この作品群の絵には体系的な構成が顕著にみられる。室内、左右対称、辛辣な個人の描写、動的、奇怪、排泄の描写、明るい色調、正確なドローイング、題字、言葉遊びなどがその例である。

ワグナー信者への非難

ブリュッセル王立音楽院はアンソールだけでなく聴衆からも非難を受けずには済まされなかったようだ。聴衆たちは花やゲッケイジュだけでなく、猫やアヒルや酢漬けのニシンまで投げつけられている。ちなみに酢漬けのニシンはアンソールの作品では盲目な崇拝の対象という意味の象徴であり、フランス語の酢漬けのニシンは”hareng-saur”は”art Ensor”(アンソールの芸術)と音が似ていることから使われるようになった。

真ん中で声楽譜を持っているのはマダム・イダ・セルヴァイス。有名な声楽教師だったのだが、彼女がとるにたらないワグナー信者であると駄洒落で声楽譜に書かれている。そんなワグナーは背景にかけられている肖像画に姿があり、怒った表情で耳をふさいでいる。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジェームズ・アンソール
  • 作品名王立音楽院にて
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1902年 - 1902年
  • 製作国ベルギー
  • 所蔵オルセー美術館 (フランス)
  • 種類油絵
  • 高さ56.5cm
  • 横幅71.5cm
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