作品概要
《学びの始め、二人の若い女性》は、画家のオディロン・ルドンによって制作された作品。制作年は1905?年で、ダラス美術館に所蔵されている。

色彩の画家
オディロン・ルドンは、象徴主義の画家の中で最も重要で独創的な画家であった。彼の先見的な作品は、主に夢、幻想、想像力の世界を描き出している。
ルドンはまず、「黒(ノワール)」の作品群で有名になった。黒の表現力と暗示力を引き出す単色の作品たちである。その後、ルドンはだんだんとよりカラフルな色調を採用し始め、色彩豊かな花などの作品を描くようになった。
夢と想像の世界
象徴主義の画家オディロン・ルドンは、クロード・モネなどの印象派画家と同時代人であった。しかし、彼の芸術の目的は彼らとは異なっていた。彼の興味は、周囲の目に見える世界を記録することではなく、夢と想像力、神秘主義や主観的な経験の世界であった。
想像上の主題のこの絵では、青いマントを身に着けた女性が、何か重要な秘密の知識を伝えるかのように、若い女性の手を取っている。柔らかな色調とフラットでまだら状のスタイルは、キャンバスに古代のフレスコ画の外観を与えている。
アメリカに旅した絵画
ルドンの詩的で魅力的なこの作品は、1913年のニューヨークで開催されたアーモリー・ショーの主催者の心をとらえ、結果的に彼らは一つの部屋全部をルドン作品に捧げることになった。シカゴとボストンを旅したこの画期的な展覧会は、多くのアメリカ人に最新のヨーロッパ美術を見る機会を与えた。この作品は、ニューヨークでルドンの部屋の後方の壁右端に掛けられ、有名なコレクターであるジョン・クインによって購入された。
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