作品概要
《黄色い背景の木々》は、画家のオディロン・ルドンによって制作された作品。制作年は1901年から1901年で、オルセー美術館に所蔵されている。

色彩の画家へ
ルドンの画風は、1890年代初めから革新的に変わった。リトグラフや木炭画などで有名な「ノワール(黒)」をやめ、鮮やかな色のパステルで描くようになった。この進化が、最終的にルドンを19世紀後半の画家達の心を奪ったジャンル、装飾芸術へと彼を導いたことは、驚くべきことではない。
「装飾芸術」というジャンル
ルドンは印象派と同じ世代の画家である。1876年、モネは友人の画家エルネスト・オシュデのシャトーを装飾したが、ルノワールは「装飾」について考えることを決してやめなかった。ルドンはさらに、シャヴァンヌの崇拝者であった。彼はまた、芸術は日常生活の一部でなければならないと主張した若いナビ派の画家たちと非常に親しかった。彼らは詩人であり美術評論家のアルベール・オーリエの理論、「絵は存在しない、あるのは装飾のみである」という説を支持した。
制作の背景
ルドンはロベール・ド・ドムシー男爵がヨンヌ県に建てたばかりのシャトーのために依頼を受け、1900年から1901年の間に約15のパネルを完成させた。本作は、そのうちのひとつである。
彼はその頃、友人アルベール・ボンギャーに次のように書いている。「私は、花、夢の花、想像上の動物で、ダイニングルームの壁を覆っている。大きなパネルのすべては、テンペラ、油絵具、現時点ではよい結果をもたらしているパステルなどのすべてを、少しずつ用いて描いている」
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