作品概要

オーステンデの海水浴》は、画家のジェームズ・アンソールによって制作された作品。制作年は1890年から1890年で、ファンディション・チャレンジズに所蔵されている。

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アンソールの地元

《オーステンデの海水浴》は彼自身が大好きだったオーステンデの海に捧げた、アンソールのちょっと風変わりな作品だ。このころすでに海辺のリゾート地にだったオーステンデは、カジノや海岸の歩道、砂浜、そして湯治効果のある温泉までがある土地として有名だった。

アンソールはこの珍しいオーステンデという土地を色鉛筆にクレヨン、そして油絵具を使って表現した。さらに水と人の姿をアラベスク風の線を用いて描くことで、海の様子を複数平面にして戯画のように仕上げていて、人でごった返す海辺のリゾートの様子を伝えている。この絵で彼は線遠近法を取らず、そのかわりに黒、青、赤だけの色を使って人々を描き、夢幻的な空間をつくりだした。

海水浴場から見た社会

アンソールは総じて夏の行楽地で過ごすこの中流階級の人々を風刺して表現している。観光客を戯画の登場人物として描いているのだ。

場面全体ではよく晴れた日に観光客たちが思い思いに楽しんでいて幸せな感じがする絵なのだが、中には水着をつけていない人がいたり下卑たことをしている人たちの足のあいだに頭を浮かべたりしている人までいる。そう思ってより近づいて見てみると、この絵にはどこか喜劇的な色合いを帯びていて、まったく落ち着きがない。ブルジョア層の人々が持っていそうな上品さとはまるで逆の線を行っている。

《オーステンデの海水浴》はアンソールが生活していたその時代の社会環境をばっさりと斬る批評を込めた作品であり、20世紀初頭に起きるダダイズムのような運動を予期させる。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジェームズ・アンソール
  • 作品名オーステンデの海水浴
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1890年 - 1890年
  • 製作国ベルギー
  • 所蔵ファンディション・チャレンジズ (フランス)
  • 種類クレヨン、色鉛筆、油絵
  • 高さ37.5cm
  • 横幅45.5cm
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