作品概要
《霧》は、画家のアルフレッド・シスレーによって制作された作品。制作年は1874年から1874年で、オルセー美術館に所蔵されている。

霧の深い日に女性が植物の世話をしている。全印象派による最も趣のある絵画の一つであり、シスレーの素晴らしい風景画がほとんど忘れられてしまっているのは不可解である。
植物の世話をする独りの女性
霧の深い日に庭で、独りの女性が姿勢を低くしてかがみ、植物の世話をしている。前景は二つに分けられている。左側は土壌がむき出しになっており、その後ろには背の低い生育のまばらな植物がある。
中心には、黄色や白、ピンクの明るい花があり、厚塗りで描かれ周囲より目立っている。右側は、キャンバスの右下に進むにつれて花壇から大きな葉をもつ植物へと変化しており、おそらくキャベツの一種と思われる。その後ろにはさらに背の低い植物があり、その遠端に身をかがめている女性がいる。
女性は白い帽子をかぶり、くすんだ緑色の長袖のトップスを身に付け、緑色の縞模様のスカートを履いている。顔は地面を見下ろし、左手を植物へと伸ばしている。
女性の後方に描かれているもの
女性の後ろには果樹と思われる背の低い木が植わっており、本作品のほぼ1/4に相当する右上部分いっぱいに描かれている。中央の左側には約2メートル高さの柱が並んでおり、本作品の中央へと消えていく。もう少し左の方にはぼんやりと描かれた背の高い木々があり、畝が平衡に並んでいる。
約2メートル高さの杭のフェンスが左側の木々の後ろ側から、キャンバスの右側へと、索引の真ん中を横断している。フェンスの後方にはさらに背の高い木々が、霧の中ぼんやりと描かれている。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。