作品概要

日本の演劇》は、画家のエルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーによって制作された作品。制作年は1909年から1909年で、スコットランド国立近代美術館に所蔵されている。

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劇場を扱った最初の作品

エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーが劇場のステージを描いた最初の作品。ドレスデンのアルバート・シアターで行われた演劇で、絵の人物たちは日本の一座に所属する役者たちである。劇場やキャバレーは「ブリュッケ」の表現主義者たちの作品にかなり多くみられる画題だ。役者の横から見下ろす角度からの視点はキルヒナー独特のもので、彼がボックス席から観劇していたのではないかと思われる。

1908年12月にキルヒナーはマティスの展示を見ていたことから、マティスの反自然主義的な色づかいをした平面空間の描写方法が取り入れられている。

見るものを不安にさせる絵

《日本の演劇》は見る人の神経を逆なでる。西洋絵画なのに東洋の文化をテーマとしていて、ごてごてとした色が目を引く。しかし、平和的なのか暴力的なのか、ただ純朴なのか議論を巻き起こす目的があるのか、見ている私たちはわからないために不安な気持ちになる。

舞台装置はどれが何なのかはっきりせず、混乱してしまう。前景は舞台なのだろうが、波打つ幕のむこうにまた別の舞台あるいは背景幕が見える。日本人の役者たちが私たちの視界を通り過ぎて行こうとしているが、目もくらむような色彩と力強い筆づかいのために、細部から何かを読み取ろうとするのはなかなか難しい。左の人物が持っているのはキセルなのかそれとも短刀なのか。

張りつめた緊張感と根底に潜む脅威はドイツ表現主義者の作品には多く見られる特徴だ。特に、現代の生活をするなかでの実体験をもとにして、人の心をかき乱すような絵を描くことにかけてキルヒナーは達人の域に達していた。

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基本情報・編集情報

  • 画家エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー
  • 作品名日本の演劇
  • 制作年1909年-1909年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵スコットランド国立近代美術館 (イギリス)
  • 種類油絵
  • 高さ113.7cm
  • 横幅113.7cm
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