作品概要

ハレの赤い塔》は、画家のエルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーによって制作された作品。制作年は1915年から1915年で、フォルクヴァンク美術館に所蔵されている。

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1905年にフリッツ・ブライルやエーリッヒ・ヘッケルらとともに「ブリュッケ」を設立したキルヒナーはそれまでのアカデミックな手法を排除した新しい表現方法を追究した。《ハレの赤い塔》もそうした作品の1つだ。

キルヒナーが兵役期間を過ごしたハレの町

ゆがんだ風景と独特の遠近法。ハレの街の人気がなくなった市場の様子を水色を用いて描いたものである。1915年の春から軍役についていたキルヒナーは、所属していた教育連隊の一因としてハレに駐屯していた。広場の中央には、キルヒナーらしく高さが誇張された15世紀に建設された鐘楼がそびえ、その周りをネオゴシック様式の塀が囲っている。

この赤い塔は街の南部にあるが実はそれほど有名な建築物だったわけではなく、この絵によって世界中に知られるようになった。塔の左手には荘重な聖マリア教会が4つの塔とともに目に入る。15年後にキルヒナーの仲間だったライオネル・ファイニンガーがこの教会に何かを感じいくつもの作品を残すことになる。

戦闘の予感

すべての光は赤く輝く流れへと飛び込む。絵の中心に位置している広場を巡るようにひどい交通渋滞が起きている様子を再現している。そこを路面電車が街を静かに横切っていく。交通渋滞の喧噪を前にして我関せずの顔をしている。

背景には噴煙が見え、軍事衝突が近づいていることを示している。出征に向けた訓練中にキルヒナーは軍隊組織の野蛮な面にすっかりおびえてしまっていた。数か月後、実際に戦場に出た彼の精神は深刻な危機に陥り崩壊してしまい、兵役免除となる。1917年にドイツを去るとスイスのダボスに移り住む。

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基本情報・編集情報

  • 画家エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー
  • 作品名ハレの赤い塔
  • 制作年1915年-1915年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵フォルクヴァンク美術館 (ドイツ)
  • 種類油絵
  • 高さ120cm
  • 横幅90.5cm
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