作品概要

マーセラ》は、画家のエルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーによって制作された作品。制作年は1909年から1910年で、ストックホルム近代美術館に所蔵されている。

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「ブリュッケ」の芸術家たちが何度も絵のテーマにした若き少女を、エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーも描いた。キルヒナーの《マーセラ》は現在ストックホルム近代美術館に展示されている。

少女と女

前景に裸の少女がいるので、とりあえず室内であることがわかる。彼女は、青と黒の縞模様の枕あるいは毛布の上に足を組んで座わり、両手はそれぞれ反対の腕の上に置いている。黒髪を白いリボンで緩くまとめ、両肩から流している。三角の顔は寒色系の明るい色調で、黄色い背景のなかで際立っている。

それだけではなく、キルヒナーは輪郭線に黒、赤、緑を用いることでモデルと背景とのコントラストを強調している。また、肉感的な赤い唇と暗い瞳はまだ未発達な裸の体やリボンと対照的な印象を抱かせる。

キルヒナーの後を追った《マーセラ》

キルヒナーは、ドイツ表現主義の芸術家グループ「ブリュッケ」を創設した人物の1人である。この作品は「橋」の創設から4、5年経ったころに描いたものである。他の表現主義者と同じく、彼もナチスの台頭によって画家としての道を脅かされている。1933年にベルリンの美術院を追われ、1935年に制作した作品はドレスデンの「美術の恐怖の部屋」で展示され、1937年にはミュンヘンで有名な「退廃の芸術」で25作品を出展している。彼の作品だとわかっているものは639点にものぼる。しかし、母国を離れ1938年には亡命先のスイスで自殺した。

今ではそんなスイスのストックホルムに《マーセラ》は置かれているわけだが、ストックホルム近代美術館に収まる前には2人の所有者がいた。

完成した絵は1910年9月にブリュッケのドレスデン・ギャラリー・アーノルドで展示され、そこでキルヒナーの作品に精通した美術商のバッソ・グラエフが購入。その後1918年にミュラー・ウィックローという歴史学者でありジャーナリスト、そして国立美術館の館長が購入している。彼の死後、2つの美術商を経て現在のストックホルム近代美術館に落ち着いた。

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基本情報・編集情報

  • 画家エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー
  • 作品名マーセラ
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1909年 - 1910年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵ストックホルム近代美術館 (スイス)
  • 種類油絵
  • 高さ76cm
  • 横幅60cm
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