作品概要

街路、ベルリン》は、画家のエルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーによって制作された作品。制作年は1913年から1913年で、ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

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《街路、ベルリン》は男女がせわしげに行き交うベルリンの歩道を描いた油絵だ。

個性のある女たちと没個性の男たち

キルヒナーは前景中央に2人の女性を置き、キャンバスの中でもかなりの割合を占める大きさにしている。この作品で目を引く人物たちだ。

左の女は通俗的な紫色のドレスを着ている。周りにいるほとんどの男が黒の服を着ているのと対照的である。背景にいる多くの男たちがどのような人なのかを示すような特徴はない。彼らの服は別の人に溶け込んででいて、顔だちはどれも同じだ。どれも同じ人物を重ねた複製なのだ。女たちの個性だけが際立っているのと決して無関係ではあるまい。

色調と筆致

人物の肌を描くのに、キルヒナーは反自然主義な色を用いている。ピンクとオレンジの間、あるいは青とピンクの間で色調を変えている。反自然主義的な色調はドイツ表現主義には一般的なもので、この時期のキルヒナーにもよく見られる傾向である。キルヒナーはゆったりとして明確な筆さばきをする。そうした彼のタッチが絵に動きを与え、颯爽と街角を歩いて行く人たちの様子を描き出した。

下方に傾いた遠近法と対極的な斜線を描くことでゆがみと動きを生み出している。見る人は、道を歩くキャンバスのなかの人々が絵から出てこちらになだれ込んでくるのではないかと感じてしまう。この遠近法と斜線は別の効果も生んでいる。それは女たちがぐっと近くに、そして背景の男たちがかなり遠くにいるように見えることだ。ドイツ美術における表現方法は、マティアス・グリューネヴァルトに始まりワシリー・カンディンスキーへといたるが、キルヒナーもまた、自らの発想で表現力豊かな筆致と動きをつける技術を作品制作のなかで確かなものにしていったのだ。

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基本情報・編集情報

  • 画家エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー
  • 作品名街路、ベルリン
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1913年 - 1913年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵ニューヨーク近代美術館 (アメリカ)
  • 種類油絵
  • 高さ120.6cm
  • 横幅91.1cm
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