作品概要
《クジーシュキでの集会:連作スラヴ叙事詩より》は、画家のアルフォンス・ミュシャによって制作された作品。制作年は1916年から1916年で、ヴェレトゥルジュニー宮殿に所蔵されている。

《クジーシュキでの集会》はアルフォンス・ミュシャによって1910年から1928年の間に制作された壁画連作〈スラヴ叙事詩〉のうち第九の場面にあたる作品である。この場面は1916年に制作された。
〈スラヴ叙事詩〉
チェコで生まれ育ったミュシャは、パリに移住して時代の寵児になった後も故郷の状況を憂えていた。チェコは15世紀以来ハプスブルク家の支配下にあり、民族の自由を失っていたからである。ミュシャはパリで名を挙げた画家として、その才能を祖国のために生かしたいと熱望するようになった。
スラヴ叙事詩構想の直接的な契機は、1900年のパリ万博でボスニア・ヘルツェゴビナ館の装飾を手がけた際、スラヴ民族について調査したことであったようだ。壁画は1910年に着手され、1928年に完成した。しかし既にチェコは独立を達成しており、またミュシャの様式も時代遅れになっていた。結局、壁画は注目を浴びることなく近年までチェコの田舎町モラフスキー・クルムロフで忘れ去られていた。
作品
フスの処刑後、ボヘミア国内ではフス派が勢力を増していた。カトリック側によってフス派の牙城であったカレル大学は閉鎖に追い込まれたが、フス派は反乱を計画した。
画面では1419年9月のプラハ郊外クジーシュキで行われた最も重要な集会の様子が描かれている。中央の木の右に立っているのは反乱の指導者である。背景の空には暗雲が立ち込め、目前に迫ったフス戦争を暗示している。
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