作品概要

故郷のスラヴ人:連作スラヴ叙事詩より》は、画家のアルフォンス・ミュシャによって制作された作品。制作年は1912年から1912年で、ヴェレトゥルジュニー宮殿に所蔵されている。

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《故郷のスラヴ人》はアルフォンス・ミュシャによって1910年から1928年の間に制作された壁画連作〈スラヴ叙事詩〉のうち最初の場面にあたる作品である。この場面は1912年に制作された。

〈スラヴ叙事詩〉

チェコで生まれ育ったミュシャは、パリに移住して時代の寵児になった後も故郷の状況を憂えていた。チェコは当時オーストリア・ハンガリー二重帝国の支配下にあり、民族の自由を失っていたからである。

ようやく民族意識に目覚め始めたチェコでは、『モルダウ』を作曲したスメタナや『ボヘミア史』を著したパラツキーらが自国の文化や歴史を様々な分野で表現していた。ミュシャはパリで名を挙げた画家として、その才能を祖国のために生かしたいと熱望するようになった。特に、1900年のパリ万博でボスニア・ヘルツェゴビナ館の装飾を手がけた時スラヴ民族について調査したことが、スラヴ叙事詩構想の直接的な契機となったようだ。

そうして〈スラヴ叙事詩〉の構想が始まり、それは18年の歳月をかけて20枚の壁画に結実した。しかし、壁画が完成した1928年には既にチェコは「チェコスロヴァキア」として独立を達成しており、また美術の流行が変化していたこともあり、建国10周年の記念イベントとして開かれたこの展覧会も期待されていたほど大きな注目を浴びることはなかった。

作品

ミュシャは〈スラヴ叙事詩〉の最初の場面として4〜6世紀の情景を選んだ。バルト海から黒海の沿岸で農耕生活を営んでいた古代スラヴ人は、その頃絶えずゲルマン民族の脅威に晒されていた。

ここでは若い男女がゲルマン民族に燃やされた村から逃げてきて灌木の茂みに隠れている。右上では平和と戦争の擬人像に挟まれてスラヴ人の神官が宙に浮かんでおり、今後スラヴ人が幾多の戦争を経て平和を手にすることを予言している。

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基本情報・編集情報

  • 画家アルフォンス・ミュシャ
  • 作品名故郷のスラヴ人:連作スラヴ叙事詩より
  • 分類絵画
  • 制作年1912年-1912年
  • 製作国チェコ
  • 所蔵ヴェレトゥルジュニー宮殿 (チェコ)
  • 種類壁画
  • 高さ610cm
  • 横幅810cm
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