作品概要

聖アントニウスの誘惑》は、画家のヒエロニムス・ボスによって制作された作品。制作年は1500年から1525年で、スペインに所蔵されている。

詳細な画像を見る

《聖アントニウスの誘惑》は、後期ゴシックを代表する画家ヒエロニムス・ボス(1450-1516)によって1500年から1525年にかけて制作された油彩画である。

聖アントニウスという人物

本作は画面最前面の中央、木の幹に座る聖アントニウスを描いている。聖アントニウスは、3世紀半ばに、エジプトの裕福な家に生まれながら、20歳のときに家財を捨て隠修士となった人物だ。

陽射しが降り注ぐなか、聖アントニウスは曲がりくねった小川を眺めながら沈思黙考している。ボスの他の作品でも見られるように、彼はギリシア語アルファベットのT字形が縫い取られた外套をまとっている。小さなベルのついたロザリオを持ち、手を組み合わせ祈祷している。本は閉じられて背中に置かれている。そばには家畜された豚が横たわっている。

背景

背景は他のボス作品と比較すると、精緻さと複雑さに欠けているが、それでもさまざまな要素が描かれ、物語性を高めている。修道院、昔ながらの小屋もしくは民家、乱立する高木から都会というより田舎を舞台にしていることがわかる。聖アントニウスの人生を語る聖典からの物語から着想を得ている。

本作に漂う平和な雰囲気は、聖アントニウスの穏やかな人柄、そなわち、彼が罪に打ち勝ち、内面の感情と調和していることを表している。まわりの動物の皮をかぶった悪魔には、何の脅威も感じていない。

《聖アントニウスの誘惑》はボスの署名のある7枚の作品のうちのひとつであるが、後期の作品の例として彼の工房で制作されたものだと思われていた。だが、ボス調査保存ジェクトによる科学的研究によって、本作はボスが手がけたものだと認められている。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家ヒエロニムス・ボス
  • 作品名聖アントニウスの誘惑
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1500年 - 1525年
  • 製作国オランダ
  • 所蔵スペイン (プラド美術館)
  • 種類油彩
  • 高さ73cm
  • 横幅52.5cm
  • 投稿日
  • 編集者
  • 聖アントニウスの誘惑の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。