作品概要

肌色と緑色のバリエーション-バルコニー》は、画家のジェームズ・マクニール・ホイッスラーによって制作された作品。制作年は1864年から1870年で、フリーア美術館に所蔵されている。

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ロンドンと日本の融合

着物を着た人物が三味線や酒と共にバルコニーでくつろぐ様子は日本の風景のようだが、バルコニーの向こうにはロンドンの工業地帯バターシーの景色が広がっている。遠くにそびえる工場の煙突や石炭採掘時の廃棄物でできた山は、さながら浮世絵に描かれる富士山のようである。ホイッスラーはロンドンのチェルシー地区に住んでおり、近くのテムズ川からは対岸のバターシーを見ることができた。

ロンドンと日本の風景の融合ともいえるこの作品は、《紫とバラ色:6つのマークのランゲ・ライゼン(1864)》などの初期のホイッスラー作品に見られる、日本や中国を舞台にした空想的な風景と、1870年代に描かれる連作《ノクターン》などの、ロンドンを舞台に日本美術のスタイルを自らの作品に取り込んだものとの中間に位置する作品であると言える。

ジャポニスムの影響

19世紀中頃、ヨーロッパでは浮世絵などの日本美術がもたらされ、ジャポニスムが流行したが、ホイッスラーは最初期からの日本美術の愛好家のひとりであった。描く対象や作風が日本美術の影響を受けているほか、自らのイニシャルJWを図案化した蝶のサインは日本の落款に着想を得たものだとされている。

ホイッスラーは色彩の調和を重要視した画家であった。タイトルには作品の中心となる色の組み合わせと、ノクターンやハーモニーといった音楽的で抽象的なタイトルをつけることが多かった。この作品では肌色と緑色の柔らかく明るい組み合わせが、遠くに広がるロンドンの灰色の風景と対照をなしている。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラー
  • 作品名肌色と緑色のバリエーション-バルコニー
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1864年 - 1870年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵フリーア美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ61.4cm
  • 横幅48.8cm
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