作品概要

ノクターン:青と金-サウサンプトン水道》は、画家のジェームズ・マクニール・ホイッスラーによって制作された作品。制作年は1872年から1872年で、シカゴ美術館に所蔵されている。

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伝統に縛られない画家

ホイッスラーはアメリカで生まれたが、祖国を離れてヨーロッパで画家人生を過ごした。祖国アメリカよりもヨーロッパに親和性を感じていたのか、子供の頃に父親の仕事の都合で一時期住んでいだロシアのサンクトペテルブルクを出身地だと言うこともあった。

ホイッスラーは伝統的な芸術観に縛られずに、絵画に対する独自の哲学を持っていた。絵画の自律性を重んじたホイッスラーは、絵画は文学作品の挿絵ではないと証明するため、友人の詩人と協働して自らの絵画に「絵画に着想を得た」詩を添えた。また、絵に物語性を与えないよう、そして絵画を感覚的に鑑賞してもらうため、「ノクターン」「ハーモニー」といった音楽用語を用いた抽象的なタイトルを採用した。

月夜の風景

《ノクターン》は、ロンドンのテムズ川を中心に、静かな夜の風景の美しさを表現した連作である。ノクターンという言葉は、元々はホイッスラーのパトロンであったフレデリック・レイランドが作品を評して使った表現だったが、気に入ったホイッスラーがタイトルに採用した。

《ノクターン》の中のひとつであるこの作品は、ロンドンの南西、イギリス海峡の入り江に当たるサウサンプトン水道の霧の漂う月夜を描いている。だがホイッスラーにとっては、場所の詳細はそれほど重要ではない。彼が表現しようとしたのは空と海の青色の微妙な調和、そしてそれらを分け隔てる沈みゆく太陽の金色である。遠くのボートをぼかして描いたことによって、色と形が絵の主な焦点となっている。ホイッスラーが描く夜の風景は、次世代の抽象画の試みを先取りしていた。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラー
  • 作品名ノクターン:青と金-サウサンプトン水道
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1872年 - 1872年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵シカゴ美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ50.5cm
  • 横幅76cm
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