作品概要

灰色と黒のアレンジメントNo.2:トーマス・カーライルの肖像》は、画家のジェームズ・マクニール・ホイッスラーによって制作された作品。制作年は1872年から1873年で、グラスゴー美術館に所蔵されている。

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歴史家の肖像画

ジェームズ・マクニール・ホイッスラー(1834-1903)はアメリカ人の画家、版画家。主にロンドンで活動した。絵画と音楽の類似点を探り、色の調和を重視し、「アレンジメント」、「ハーモニー」、「ノクターン」といった音楽用語を用いたタイトルの絵画を多く描いた。

この絵は、スコットランドの歴史家、評論家であるトーマス・カーライルを描いた作品。1871年の《灰色と黒のアレンジメントNo.1-母の肖像》と似た構図で描かれている。

カーライルはロンドンのチェルシーに住んでおり、ホイッスラーのアトリエは彼の家のすぐ近くにあった。ある時ホイッスラーのアトリエを訪れたカーライルは、《母の肖像》を見てそのシンプルさを気に入り、同様の構図でモデルを務めることとなった。《母の肖像》と同じく灰色と黒を中心とした色使いで、スカート姿だったホイッスラーの母親像に合わせるように、カーライルはひざにコートをかけてスカートと同じシルエットを作り出している。

内面の悲しさがにじみ出る作品

ホイッスラーは当初、2~3回のポージングで作品を完成させる予定だったが、実際には製作は1872年から1873年の夏までかかった。ホイッスラーがせわしなく動き回って絵を描くのと対照的に、カーライルはいつも静かに座っていたという。1866年に妻を亡くして以来、カーライルは悲観的になることが多かったようだ。この作品の彼の表情にも物悲しさが感じられる。

椅子の背もたれの右側には、ホイッスラーがサインとして用いた蝶のマークが書かれている。このマークは日本美術を愛好したホイッスラーが日本の落款や家紋から影響を受けたものと言われている。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラー
  • 作品名灰色と黒のアレンジメントNo.2:トーマス・カーライルの肖像
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1872年 - 1873年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵グラスゴー美術館 (イギリス)
  • 種類油彩
  • 高さ171cm
  • 横幅143.5cm
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