作品概要
《自画像》は、画家のレオナルド・ダ・ヴィンチによって制作された作品。制作年は1512年から1512年で、トリノ大王図書館に所蔵されている。

ダ・ヴィンチ60歳の作品
1510年頃、ルネサンス期に活躍した画家レオナルド・ダ・ヴィンチが自ら描いた自画像といわれている。
作品制作時の年齢は60歳ごろとされている。紙に赤チョークで右下向きの白髪でほりの深い老人の顔がドローイングで描かれているが、これはダヴィンチが左利きであったためだとされる。
アテナイの学堂のプラトンとの類似
トリノのトリノ王立図書館にて所蔵されているが、劣化が進んでおり一般公開はされていない。作品に描かれた老人がダヴィンチではないという説もある。
本肖像画が、ダヴィンチであると広まった背景には、ダヴィンチをモデルとして描かれたルネサンス期に活躍したラファエロによる著名な作品《アテナイの学堂》にかかれたプラトンと肖像と風貌は酷似していた点がある
また、ヴァリザーリの著書『画家・彫刻家・建築家列伝』にも、ダヴィンチの肖像として自画像と似た人物が描写されていたことも遠因である。
モデルの議論
本作のモデルは、60歳としては老けこんでいるため、研究ではこの自画像はダヴィンチ本人ではなく、当時80歳だった父・ピエロか叔父・フランチェスコを描写したのではないかという説もあるが確証にはいたっていない。
ダヴィンチの肖像は同年代の画家によって多数描かれており、弟子であったフランチェスコ・メルツィが1510年頃描いたダヴィンチの肖像画には自画像と似た白髪のほりの深い老人の姿が描かれている。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。