作品概要

守銭奴の死》は、画家のヒエロニムス・ボスによって制作された作品。制作年は1494?年から1494?年で、ワシントン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている。

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《守銭奴の死》は、後期ゴシックを代表する画家ヒエロニムス・ボス(1450-1516)が1494年以降に制作された油彩画である。本作は、《愚者の船》、《快楽と大食の寓意》、《旅人(放蕩息子)》(《旅人》は外扉)とともに、ひとつの祭壇画を構成していたといわれている。位置は、開扉時の右側だと考えられている。

図像解説

死神が現れ、守銭奴は現世の誘惑に抗えず、悪魔がもつ大金の入った袋に手を伸ばしている。すると天使がやってきて、窓辺にかけられた十字架上のキリスト像からの光を指さし、信仰の教えを説こうとする。

十字架上のキリスト像がかけられた窓は小さく、守銭奴の広い寝室を満たす十分な光は入らず、あたりは暗い。悪魔が死にかけている男のもとに潜伏している。画面左側には、白いローブをまとった死神が矢を構えて待ち構えている。

画面中央部には、以前の健康的だった守銭奴がロザリオを握りながら、箱の中に金貨を貯めこんでいる。下方に描かれた兜、剣、盾は、世の中の愚劣さをほのめかしている。それらは在りし日に守銭奴自身が装備していたものと考えられるが、死との最後の戦いの場面では裸で、武器も武具も身につけていない。このように、無情で腐敗した様子を表現した静物の描写は、17世紀のフランドル派の画家に影響を与えた。

守銭奴の臨終の時、キリストによって救われて息をひきとったのか、富にすがって死んだのかは明かされていない。

時代背景

本作は、中世後期に一斉を風靡した『アルス・モリエンディ(往生術)』が影響していると考えられる。本書はいかにして善き死を迎えるかを説く修養書だ。

戦争や飢饉で疲弊し、不安感が蔓延した社会で、どのように死を迎えるかという問題は人々の大きな関心事だった。

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基本情報・編集情報

  • 画家ヒエロニムス・ボス
  • 作品名守銭奴の死
  • 制作年1494?年-1494?年
  • 製作国オランダ
  • 所蔵ワシントン・ナショナル・ギャラリー (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ92.6cm
  • 横幅30.8cm
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